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こんな現代っ子に だれがした

(「雨にもあてず」という結構有名なパロディがあるのは知っていた。特に検索したりすることもなかったが、先日たまたまネットで目にしたので、保存も兼ねて掲載する。)

「雨にもあてず」

雨にもあてず 風にもあてず
雪にも 夏の暑さにもあてず
ぶよぶよの体に だくさん着こみ
意欲もなく 体力もなく
いつもぶつぶつ 不満をいっている
毎日塾に追われ テレビに吸いついて 遊ばず
朝から あくびをし 集会があれば 貧血をおこし
あらゆることを 自分のためだけ考えてかえりみず
作業はぐずぐず 注意散漫すぐにあき そしてすぐ忘れ
りっぱな家の 自分の部屋にとじこもっていて
東に病人あれば 医者が悪いといい
西に疲れた母あれば 養老院に行けといい
南に死にそうな人あれば 寿命だといい
北にけんかや訴訟(裁判)があれば ながめてかかわらず
日照りのときは 冷房をつけ
みんなに 勉強勉強といわれ
叱られもせず こわいものもしらず
こんな現代っ子に だれがした

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「だれがした」の答えは当然「大人」だが、もっと具体的に言えば何だろう。
社会だろうか? 教育行政や学校だろうか?

私なら「親」と即答する。
自分の子供に責任を持たずして、どうして親と言えようか。

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1月に読んだ本

■『ラッシュライフ』(伊坂幸太郎)
■『チルドレン』(伊坂幸太郎)
連続して伊坂幸太郎を読んだが、これは年末に読んだ『死神の精度』が非常に良かったため(つまり3冊連続で伊坂幸太郎の作品を読んでいる)。これと比べると上記の2冊は見劣りする。

以下『ラッシュライフ』からいくつか引用。

「君が卒業間近に言った言葉を思い出したよ」佐々岡は声を高くして、言った。「『オリジナルな生き方なんてできるわけがない』私にそう言った」
「そうだったか?」
「世の中にはルートばかりが溢れている、とね。そう言ったよ。人生という道には、標識と地図ばかりがあるのだ、と。道をはずれるための道まである。森に入っても標識は立っている。自分を見詰め直すために旅に出るのであれば、そのための本だってある。浮浪者になるためのルートだって用意されている」

「人生に抵抗するのはやめた。世の中には大きな流れがあって、それに逆らっても結局のところ押し流されてしまうものなんだ。巨大な力で生かされていることを理解すれば怖いものなどない。逃げることも必要ない。俺たちは自分の意志と選択で生きていると思っていても、実際は『生かされている』んだ。」

金や地位を重んじる現実的な女は、人を信頼して裏切られる真面目な男よりは、よほどしっかりしているはずだ。地面の上に立っているかどうかも疑わしい男よりも、履いている靴がどこのブランドであるかを気にするOLのほうが、よほど頑丈だ。

「行き詰まっているとおまえが思い込んでいただけだよ。人ってのはみんなそうだな。例えば、砂漠に白線を引いて、その上を一歩も踏み外さないように怯えて歩いているだけなんだ。周りは砂漠だぜ、縦横無尽に歩けるのに、ラインを踏み外したら死んでしまうと勝手に思い込んでいる」

■『星々の舟』(村山由佳)
村山由佳の作品をちゃんと読むのは初めて。これまでは雑誌の数ページの連載小説を読んだりしただけ。
読み始めて最初に思ったのは「宮本輝に似ている」ということ。宮本輝は20年くらい読んでないのだが、どういうわけかそういう印象を覚えた。文章(の雰囲気)が似ているのか。
何にしても良い小説だった。1月にして「今年の一番」を手にしてしまったのかも知れない。今年これ以上の書物に出会えたら、それはとんでもない幸運と言っていいだろう。

■『悪の対話術』(福田和也)
ネットで高い評価を受けていたので何件も書店を回ってやっと手に入れたのだが、つまらない。途中放棄。

■『対話篇』(金城一紀)
「恋愛小説」「永遠の円環」「花」の微妙につながりのある3話が収められている。
20代で読めば、かなりお気に入りの1冊になり得ただろう。今の私にはちょっとばかし「軽い」。罪のない時間潰しには最適だったが。
「花」がよかった。国道1号線・2号線・3号線を走っての東京から鹿児島までのドライブは私もやってみたくなった。高速を行くよりずっと楽しそうだ。

その「花」より。

ある日、恵子さんが、うっかりしてお皿を割った。その五分後には口論が始まっていた。なぜそうなってしまったのか、ふたりには分からなかったけれど、ふたりは無意識に衝突を欲していたのだ。それがどこに行き着くものであれ、とにかく、きしんだ音を立てながら続く毎日に変化を臨んだのだ。

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